知らないうちに聴力低下が進む…ヘッドホン難聴の恐ろしさ
難聴の原因は遺伝、加齢、病気、薬の副作用、音の環境などさまざまあるといわれています。その中で、生活習慣に起因するといわれているのが騒音暴露、喫煙、そして糖尿病や腎疾患といった慢性疾患です。
これらの原因の中でも、私たちに身近なのが騒音暴露です。コンサートやライブ会場で大音量を聴いた後、耳がキーンとなって、しばらく聞こえづらくなる経験をしたことがある人は少なくないのでは。これは、音を電気信号に変えて脳に伝える役割の有毛細胞がダメージを受け、一時的に難聴になった状態です。一時的なものであれば耳を休めれば修復され、健康な状態に戻るので、コンサートやライブ後は少なくとも48時間は静かな環境で耳を休めてください。
また見落としがちなのが、ヘッドホンによる騒音性難聴です。別名をヘッドホン難聴とも呼ばれており、世界中で若者に増えていると指摘されています。騒音性難聴はもとは、建設現場や道路工事など持続的に大きな音を聞き続ける人が発症する職業病でした。しかし、近年大きな音で音楽などを聴き続けることで、有毛細胞が徐々に壊れ、自覚し難く、気付いたときには難聴になっているという人が少なくありません。