著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

「子供を入院させられない」母親がそう言わざるを得なかったのは…

公開日: 更新日:

「それでは毎日、皮膚科外来に通うのではどうでしょう?」と代替案を出したところ、それにも首を横に振ります。聞くと、家にもうひとり病人がいるとのこと。大学病院に通院し3時間待って10分の処置を受ける。往復の時間を入れると、トータル5時間。大事な子供のためとはいえ、病人の看護もあり、そんなにも長時間家を空けるわけにはいかなかったからでした。

「自宅に往診してもらい、息子の傷と全身状態について助言してもらう方法でお願いできないでしょうか?」

 お母さんから切り出されたのは、こんなアイデアでした。看護師である彼女だから思いついた苦肉の策。一般の方でしたら、こんなアイデアは浮かばなかったはずです。

 結果そうすることで、彼女は自宅を空けることなく、息子の傷の処置ができ、通院もしなくてよくなりました。3週間ほどで傷はきれいに治り、彼女の息子さんはいまでは元気いっぱい保育園に通っています。

 往診によって不便な通院をすることなく、他の家族を守りながら息子の処置ができた。彼女は時間を有効に使うことができました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末