東洋医学では「むくみ」をどうやって改善するのか?
医学用語では「浮腫」と表現されます。浮腫とは、何らかの原因で細胞と細胞の間の液体(間質液)が異常に増加し、体外に十分に排泄されずたまった状態を指します。浮腫の原因は人それぞれあり、内臓の疾患、長時間の同じ姿勢、水分の取り過ぎなどで起こることもあります。
東洋医学では気・血・水が体を巡っていると考えます。この「水」にかかわる病態は非常に広範囲であり、中でも「浮腫」は、この水の異常と関係しています。
また、西洋医学とは異なる視点で生体を捉える東洋医学では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)と六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)に体のさまざまな働きや症状を結びつけて整理し、生体の把握や治療に役立ててきました。
このうち、消化吸収機能の中心である「脾胃」は浮腫と関係が深いと考え、さらに飲食と浮腫との関わりも重視します。
この「脾胃」は精神活動面の「思慮」とも密接な関係があります。思い悩むことが過度になると「脾胃」の働きが悪くなり、浮腫の原因になることもあるとされています。