マスクが感染リスクをアップさせている可能性はないのか
マスクは着用者自身がウイルスが含まれる飛沫を周囲にまき散らすことを防ぐのが主な目的である。
「空気中に漂う、ウイルスを含んだエアロゾルを吸い込むことを防ぐと考えている人が少なくないですが、それはN95のような顔に密着するマスクを装着した場合です。隙間のあるマスクをしている人は逆にエアロゾルを多く排出している可能性がある。それは、スーパーコンピューター『富岳』を使ったマスク着用者のエアロゾルの飛び具合を調べた実験でも明らかです」
マスクをすることで呼吸器系の鼻腔、口腔、肺内、気道の温度が上昇し、排出されるエアロゾル量が増え、より感染が拡大しやすくなっているのではないか。
■欧米ではマスク着用が減っている
日本では連日、新規陽性者数の記録更新が続いている。しかし、欧米でも陽性者数が増えているとはいえ、最高記録を更新しているわけではない。
その違いにマスクがあるのではないか、と岩室医師は考えている。