下山祐人
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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

病状が厳しいからこそ、自宅に戻って家族と一緒に過ごしたい

公開日: 更新日:

 在宅医療では基本的に、年末年始やGWなどの大型連休であっても、日常と変わらず訪問診療を実施しています。

 特に当院では医療依存度が高い患者さんが多いため、基本的に休みはありません。とはいえ、薬局などはお休みになることが多く、そのために例えばいつもは2週に1回の処方が、年末は3週分の処方になったりすることはあります。ただし、痛みを抑える医療用の麻薬などは、急に必要となるケースがありますから、年末年始も緊急対応してくれる薬局さんと連携するなどして、患者さんを支える体制を構築しています。

 そんな中、毎年の年末年始になると、なんらかの事情で在宅介護を中断し、病院での「レスパイト入院」を選択される患者さんが少なからずいます。

 レスパイトとは「一時休止」「息抜き」という意味。文字通り一時的な入院となり、介護するご家族の息抜きのためともなるわけです。

 在宅医療を始めると、もう病院には戻ることはできない、退路を断って在宅医療を始める覚悟でなければならない──。こう思っている方がよくいますが、そうではありません。レスパイト入院に限らず、やっぱり病院がよいとなれば、いつでも入院に切り替えられるのです。

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