薬のプラスアルファの効果が日本人の健康寿命に関係している
65歳以上の日本人2万人以上を対象に4年間追跡した調査によると、残っている歯の本数が少ない人ほど寿命が短くなることがわかっています。また、歯が多く残っている人は認知症の発症リスクが低いという報告もあります。自分の歯をたくさん残すことが健康寿命の延長につながるわけです。
残っている歯の本数と歯磨き剤の使用がどこまで関係しているのか、前向きな大規模研究は行われていないのではっきりしたことはわかりません。ただ、医療者の経験や感覚から、質の高い歯磨き剤を使っている人のほうで歯が多く残っていて、健康的に長生きしているという推測が成り立ちます。まさに、日頃の健康管理の“副産物”が健康長寿につながる一例といえます。
薬も含めた常用するヘルスケア製品や食品をうまく活用することが、健康寿命を延ばす大きな要因になるといえるでしょう。
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