著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

NYだけではない…山火事による大気汚染で健康リスクが高まる理由

公開日: 更新日:

 カナダの山火事の影響によるニューヨークの深刻な大気汚染は、世界に衝撃を与えました。

 今回の大気汚染はアメリカ北東部から中西部にかけて広がり、1億人以上が影響を受けました。ニューヨーク市内では7日水曜日、真昼にもかかわらず空が暗いオレンジ色になり、多くの人がマスクなしで外にいられない、目が痛いなどの症状を訴えました。この時点でAQI=エアー・クオリティ・インデックスは460と、危険レベルの300を大きく超えて、世界の大都市の中でも最悪でした。ちなみに東京では、健康的とされる50以下が通常です。

 しかもこの煙はPM2.5という非常に微細な粒子で、呼吸と共に体内に入ると肺や心臓など奥深くまで届いて、重い疾患を引き起こします。そのためこの日のヤンキースの試合やブロードウェーの公演が、一部中止になったほどです。

 さらに大きな問題は、こうした山火事による大気汚染が、今後世界中に広がる可能性が高いことです。

 山火事自体は珍しいものではありませんが、地球温暖化による高温で乾燥した気候でさらに発生が頻繁に、大規模になっています。今年は早い時期から気温が上がったことで、カナダでは400以上の山火事が連鎖的に起こり、半分以上はまだ鎮火の見込みも立っていません。国連環境計画はこうした山火事の数が、2100年までに世界で1.5倍になると予測しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇