旅行や出張する人は要注意!「スーパートコジラミ」の正しい対策はコレだ
この数年、話題になっている「トコジラミ」。「南京虫(ナンキンムシ)」と呼ばれていた、体長約5ミリの茶褐色の小さな吸血性昆虫である。
「10年ほど前から取材依頼が徐々に増え、今年5月以降、一気に件数が増えました。トコジラミに刺された患者さんも多く来院しています」
こう話すのは、兵庫医科大学病院皮膚科の夏秋優教授。著書に「Dr夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎」(学研メディカル秀潤社)がある。
トコジラミは旅先から持ち帰り、自宅で繁殖するケースが圧倒的に多いという。
「昆虫は、たった1回の交尾で一生涯卵を産める。交尾済みのメスのトコジラミを1匹持ち帰ったら産卵して繁殖。家で1匹見つけた場合、何十匹、何百匹のトコジラミが潜んでいると考えていい。晩秋から早春は越冬しており活動しないが、気温が上がり始めると活発化し、駆除しない限り何度でも刺されます」(夏秋教授=以下同)
刺された場合、ほぼ症状が出ない人もいるし、かゆみがあってもたいていは1~2週間で自然に治る。