永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

姿を消していたトコジラミがインバウンドブームで強力復活

公開日: 更新日:

 数年前、出張で東南アジアに出かけた友人が、「現地で虫に喰われてひどい目にあった」と言っていました。夜中に強い痒みに襲われて寝られなかったようです。シーツの上に、茶色い小さなゴキブリのような虫がいたので、すぐに写真を撮って画像検索すると、「トコジラミ」と返ってきた、というのでした。

 トコジラミは、以前は「南京虫」と呼ばれていた、吸血性の昆虫です。カメムシの仲間ですが、シラミと同じくらい痒いからでしょうか、これが正式な和名になっています。ちなみに英語では「Bed bug」と言います。日中はベッドの継ぎ目などに潜み、夜中に出てきて寝ている人を刺すので、実体をよく表した呼び名だと思います。

「海外で安ホテルに泊まったら南京虫に気をつけろ」というのが、海外出張のベテランやバックパッカーたちの常識だそうです。しかしこの友人は、四つ星クラスの結構まともなホテルに泊まったのに、南京虫にやられてしまいました。

 とはいえ、おそらく以前どこかで、すでにトコジラミに刺された経験があったのでしょう。というのもトコジラミが痒いのは、他の吸血昆虫と同じ理由、つまり彼らが吸血するときに出す唾液に対するアレルギー反応だからです。

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