早期乳がんと診断されたら… 「再発スコアプログラム」が保険適用になった

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「抗がん剤には、脱毛、吐き気、疲労、認知機能障害、薬剤誘発性がん、早期閉経など、短期的、長期的な副作用があり、QOLを低下させ、家族の生活や社会生活に影響を及ぼす可能性があります。抗がん剤なしで長期生存が可能な患者さんには、使わない方がいい」

 これまで抗がん剤治療を行うことがメリットになるとみられていた早期乳がん患者の中には、抗がん剤がなくても、無病生存期間(再発などなく生存している期間)や全生存期間に統計的有意差が出ない人がいることが明らかになっている。

 ただ、問題は「すべての患者に効果がない」とは言えないこと。

「『Oxford overview』という解析では、早期乳がん患者の90%には抗がん剤は全く、あるいはほとんど効果がないが、6~10%の患者には効果がある、との見解を示しています」(坂東医師)

 抗がん剤の追加を検討する項目としては、乳がんのサブタイプに加え、がん細胞の広がり、浸潤したしこりの大きさ、わきの下のリンパ節への転移、悪性度、さらに患者の希望(できる治療をすべて受けたい/抗がん剤の副作用は避けたい)。

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