高齢者の歯科治療では「基礎疾患」の把握が重要なポイント
血圧が高い場合も、外科治療の際に出血しやすくなり、止血が難しくなるリスクがある。また、治療中に血圧が急激に上昇して、緊急性のある心臓や脳の疾患につながる可能性もあるため、問診で血圧の状態が曖昧な患者はその場で血圧を計測するケースもあるという。
「高齢の患者さんは、問診で血圧や常用している薬について虚偽の申告をするケースも少なくありません。しっかり治療に取り組んでいないことを注意されるのを嫌がるのです。歯科治療は手軽にパパッとできて、基礎疾患なんて関係ないと考えている患者さんも多いのですが、大きな勘違いです。深刻な合併症につながる危険もあることを認識して、健康診断を受けていない高齢者は、定期的に自身で血圧や血糖の状態を把握しておき、歯科治療の前には正確に伝えることが大切です」