高血圧専門医が教える「絶対に失敗しない減塩法」我慢するのはたった1週間
渡辺医師はピンときたという。
「濃い塩味に慣れて味がわからなくなるのなら、その逆もいけるのではないか、と。考えついたのが、1週間だけ徹底的に減塩し、その後は普通の生活に戻る減塩法です。減塩期間中は、1日6グラム未満の塩分量にする。外食を1回でもしたらアウトで、加工食品や塩分を含む調味料は一切なし。つらい1週間ですが、言い換えれば1週間だけでいい。過ぎれば何を食べても構いません」
■「短期間の猛勉強」と同じ効果
学生時代、テスト前に徹夜状態で猛勉強した経験はないか。渡辺医師の「反復1週間減塩法」は、それと似ている。
「毎日猛勉強は無理でも、テスト前の短い期間ならやり遂げられる。それを繰り返すことで、学力がついてくる。反復1週間減塩法を毎月実践し、薄味嗜好へと変えていくのです」
1週間の減塩期間中は、「蓄尿検査」を実施。患者の尿をすべて採取して分析し、食生活の実態を把握する。「塩分摂取量1日6グラム未満」が実践できていない日があれば、原因を突き止める。「見える化」で、患者自身も何をすれば塩分量が多くなり、何をすれば少なくなるかがわかる。