何度も繰り返しやすい「ぎっくり腰」は簡単な筋トレで予防できる
日頃から腰の曲げ伸ばし動作の回数が多いほど、関節包は伸びて緩くなり、椎間関節は不安定になる。すると、伸びた関節包は簡単に挟まれ、ぎっくり腰を何度も繰り返しやすくする。とりわけ建設業や宅配サービスといった重労働に従事している人や、掃除機をかけたり台所仕事など、前かがみの体勢の頻度が高い専業主婦の場合、腰に負担がかかり関節包はダメージを受けやすい。そのため、「荷物を持ち上げる」「くしゃみをする」といった、ささいな動作でも再発しやすくなる。
「30代の専業主婦の女性は、掃除機がけをきっかけにぎっくり腰を起こし、それから2カ月後に2リットルのペットボトルを持ち上げる動作で再発しました。それからは3カ月に1回のペースで繰り返すようになり、当院を受診されました。実際、ぎっくり腰を何度も再発し、受診される患者さんは少なくありません」
■過度な安静は禁物
ぎっくり腰を起こしたら、まずは安静が基本だ。腰を丸めた状態で横になり、椎間関節を開いて挟まった関節包を元の位置に戻す必要がある。一時的な対処法として、痛み止めの服用や、コルセット(市販のものでOK)の着用も有効だという。