アメリカでは乳がんの死亡率が低下、若い大腸がん患者は増加
アメリカ人の死因において、がんは心疾患に続き第2位です。ところが興味深いことに、がんによる死亡率は過去30年間、下がり続けている事がわかりました。一方でがんと診断される人の数は増え、特に若い大腸がん患者が増加していることが注目されています。
米国がん協会は、過去30年間に400万人以上のがん死亡が回避されたとレポートしました。これは、喫煙の減少、一部のがんの早期発見、治療方法の改善によるものと考えられています。
特に死亡率が下がっているのは乳がんで、1975年の10万人あたりの死亡48人から、2019年には27人に減少しています。
一方懸念されているのは、がんの罹患率の増加です。
2015年から2019年にかけて、前立腺、肝臓(女性)、腎臓、口腔がんとメラノーマの罹患率は、毎年2%~3%増加しました。また若い成人(30~44歳)の子宮頸がんと55歳未満の大腸がん罹患率も毎年1~2%増加しています。
特に大腸がんは、1990年代後半には50歳未満のがん死亡原因の4位だったのが、現在では男性で1位、女性で2位になりました。