世界中で導入されている「脊柱管狭窄症」の新たな治療法
腰痛の8割が原因不明とされていたのが、近年になって解明が進み、それに応じた治療法が登場しています。そんな中、注目を集めているのが、フローレンス法とセルゲル法という2つの治療法です。これらは欧州を筆頭に世界中で導入されており、腰痛の原因の中でも一番多いとされる、脊柱管狭窄症の治療法として期待されています。
脊柱管狭窄症は、老化などの要因によって骨・椎間板・靱帯といった組織が変形し脊柱管が狭くなる病気です。神経が圧迫されるので、腰痛、下肢の痛みやしびれといった症状が現れ、悪化すると歩行が困難になります。この脊柱管狭窄症は50歳以上に多く、特に70歳以上の2人に1人が罹患する可能性があるとされています。
脊柱管狭窄症のこれまでの手術法としては、脊柱管を圧迫している骨と椎間板の一部を切除し、脊柱管の圧迫を緩和するものでした。しかしこれでは背骨が不安定になる恐れがあります。そのため人工の椎間板を入れさらに骨をボルトとロッドと呼ばれる金属製品で固定する方法もありますが、患者さんにかかる負担が比較的大きい。それらをクリアしたのが、フローレンス法とセルゲル法といえます。