真夏前に知っておくべき「性感染症」(1)20代女性を中心に梅毒の流行が止まらない
梅雨が明け本格的な夏がやってきた。性欲の中枢は体温調節をつかさどる神経などが複雑に絡み合う脳内の視床下部にあるともいわれ、人は気温が高くなると性欲も自然と高まるとの説もある。そのせいか、夏は性犯罪が多いことが知られ、都内の一部医療機関ではED治療薬の売り上げはこの時期に伸びるという。
夏は夏季休暇で長い休みがあり、夜間活動が増えて開放的な気分になりやすい。ついつい“深い人間関係”になることもある。
だからこそ注意したいのが性感染症だ。とくに気をつけたいのが近年急増している梅毒。性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」の尾上泰彦院長に聞いた。
「梅毒の新規感染者数はやや頭打ちになっているとはいえ、依然として高い水準で推移しています」
実際、国立感染症研究所が7月16日公表の感染症発生動向調査週報(IDWR)2024年第27週(7月1~7日)によると、年初からの新規感染者報告数は7101人(うち、東京1813人)。前年同期の7758人(東京1920人)に比べて減少したとはいえ、楽観視できる状態ではない。