災害時の応急処置(4)突き刺さっている異物をうかつに抜いてはいけない

公開日: 更新日:

 災害時のケガとして、想定しておくべきなのが異物による「刺し傷」だ。東京消防庁救急部の上曽一永消防司令補はこう話す。

「細かいガラスや小さなクギが刺さった場合、できる限り取り除いて、すみやかに傷口を流水で洗って清潔な状態にします。やっぱり一番怖いのは感染症です。もし傷口から出血しているようでしたら、上からガーゼ布などを当てて強く押して止血してください。細い棒のようなものが内臓に刺さっていたり、太い血管に刺さっているような場合は、それによって出血が止まっている可能性があります。うかつに抜いてしまうと出血がひどくなるかもしれませんので、救急隊や医療従事者が来るまで、なるべくそのままの状態を保つようにしてください」

 突き刺さっている異物を抜いていいのかどうか、一般人が判断することは難しい。なぜなら、そこに太い血管が通っているのか通っていないのかわからないからだ。

 また、擦り傷などは破傷風などの感染症の恐れがあるため、できるだけ清潔な水で洗い流す必要がある。水がない場合は、ガーゼなどで傷口を覆い、清潔に保つようにする。ガーゼがなければ食品用ラップやビニール袋、衣服などで代用してもいい。できるだけ清潔に保ち、さらなる感染を防ぐことが目的だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース