過労死を防ぐには「衝動」を見逃してはいけない…隠れ疲労に注意

公開日: 更新日:

 つまり「疲労感」は、それ以上、体を動かすなどして自律神経に大きな負荷をかけさせないようにするための“危険信号”なのだ。

 そんな疲労感という生体アラームを無視してそれ以上の無理を続けると、体に害が及び、最悪の場合、過労死を招く結果になりかねない。しかし、実際には疲労が蓄積していても、われわれは疲労感を自覚できないケースが少なくないという。

「疲労感を自覚する眼窩前頭野は脳の前頭葉にあります。前頭葉は『意欲や達成感の中枢』と呼ばれていて、たとえば仕事で成果を出すなどして意欲や達成感が高まり、興奮したり幸福感や高揚感があると、実際は疲労が積み重なっているのに疲労感として変換されず、疲労を感じなくなってしまうのです」

■普段と違う行動の裏に…

 過労死や過重労働による健康被害を回避するには隠されて自覚できないことがある疲労感を見逃さないことが大切になる。そのカギになるのが「衝動」だ。

「衝動というのは、意識に上らないところにある情報が全身から集まって生じる何らかの反応で、最初に現れる慢性的な疲労の兆候です。たとえば、いつもは歩く距離なのにタクシーに乗りたくなる、楽しいはずの遊びの予定が面倒くさく感じる、本来は好きで苦にならない作業なのにやる気が起きない……といったように、知らず知らずのうちに普段と違う行動をしてしまうのが衝動です。こうした衝動があれば、じつは疲労がたまっていると疑ったほうがいい」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    六代目山口組・高山若頭の相談役人事の裏側を読む

  2. 2

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  3. 3

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  1. 6

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード

  2. 7

    “路チュー報道”STARTO福田淳社長がフジ新取締役候補というブラックジョーク…堂本光一も痛烈批判

  3. 8

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 10

    ダウンタウン浜田雅功“復帰胎動”でまたも「別人疑惑」噴出か…中居正広氏「病後復帰」では陰謀論がワンサカ