必要なタンパク質とカロリー量を知ることが大切なのはなぜ?
高齢者の食事と栄養の基本として、第3に大切なことは「1日に必要なタンパク質量を知ること」です。自分に必要なタンパク質量は、前回お話しした自分の適切な体重(身長-95~110キロ)の1.2~1.5倍です。筋肉を維持する場合は体重の1.2倍、筋肉を増強したい場合は体重の1.5倍のタンパク質量を食事でとるようにしてください。
たとえば、体重60キロの人が筋肉量を増やす場合は、90グラムのタンパク質を1日の食事でとる必要があります。とりわけ肉類は必須アミノ酸のバランスがいい良質なタンパク質源ですので、しっかり計画的においしく食べましょう。
参考までに、タンパク質が多い食材を100グラムあたりで紹介します。
まず、先ほども触れた肉類です。鶏ささみは24グラム、豚ヒレ肉は22グラム、牛ヒレ肉は19グラムのタンパク質が含まれています。
魚介類では、カツオとマグロが26グラム、ウナギが23グラム、サケが22グラム、ブリが21グラム、サンマが18グラム、イカが20グラム、タコが16グラムです。魚介類にはDHAやEPAといった不飽和脂肪酸が多く含まれ、中性脂肪やコレステロールを下げる働きも期待できます。