鼻水の季節だから知っておきたい…「色」「臭い」「粘度」の意味
鼻腔に異物が侵入すると、免疫組織が働き抗体をつくり、再び同じ異物が侵入すると、アレルギー反応を起こして排除しようとする。
結果、くしゃみ、鼻づまり、鼻水といったアレルギー性鼻炎が起きる。
アレルギー性鼻炎にはスギ、ヒノキ、ブタクサなど花粉による季節性と、ダニやホコリ、ゴキブリなどの通年性がある。
「感染でもアレルギーでもない鼻水だと、血管運動性鼻炎が疑われます。鼻粘膜の血管の腫れが原因で現れる症状です。例えば、季節の変わり目に暖かい部屋から寒い屋外に出たときにくしゃみとともに鼻水が出ます。寒暖差により鼻の自律神経のバランスが崩れて、交感神経が弱ったことが原因で、寒暖差以外にたばこの煙や排ガス、香料などの刺激も誘因となります」
■正しいすすり方で中耳炎を回避
林院長によると、鼻水は病気の種類や病期などにより、色、臭い、粘度が異なるという。
「透明でサラサラして粘度が薄く、臭いもない鼻水は風邪の初期か花粉症などアレルギー性鼻炎などが考えられます。白くてねばねばした鼻水は炎症によって生じる鼻水で、風邪のピークか急性の副鼻腔炎などが疑われます。黄色い鼻水はウイルスや細菌に対する免疫反応により、白血球や免疫細胞、ウイルスや細菌の死骸が混じって黄色くなったもの。風邪のピーク終わり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが有力です。黄色から緑になった鼻水にはより多くの白血球や免疫細胞、ウイルスや細菌の死骸が混じっていて、治りかけの風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などと推測されます」