感染症の家庭内感染を防ぐ(3)どのタイミングで受診すればいい?
インフルエンザの流行中に突然38度以上の高熱、喉の痛みなどの上気道炎症の症状、全身倦怠感などの症状に襲われたらインフルエンザが疑われる。
それが事実か否かを知るだけなら、いまは薬局やインターネットで購入できる簡易検査キットで調べることができる。病院ヘは確定診断と治療目的で行くことになるが、病院に行っても治るわけではない。公衆衛生が専門の岩室紳也医師がいう。
「病院で処方されたタミフルやゾフルーザ、リレンザやイナビルなどのインフルエンザの薬を症状が出て12~48時間以内に服用すれば、悪化を防ぎ、治りが1日ほど短縮されます。しかし、健康な成人なら多くの場合、薬なしでも自然と治るのです」
この時期の病院は閉め切られた待合室に患者がたくさんいて、さまざまなウイルスや細菌の巣窟となっている。実際にはインフルエンザでなかったのにうつされたり、新型コロナウイルスやマイコプラズマなど別の病気をうつされるリスクを考えれば、病期が少し短くなるからといって余分な時間と体力を使って病院へ行く必要はない、と考える人も多い。