知らないうちに「骨粗しょう症」…一度骨折すれば“次”は2年以内
よしかた産婦人科院長で横浜市立大学産婦人科客員准教授の善方裕美医師が言う。
「若い女性は『骨粗しょう症は自分には関係ない』と思っています。しかし当院で出産後の女性で痩せの方は確率高く骨量減少症です。痩せの若い女性の多さを考えると、将来的には閉経前の年代でも骨粗しょう症による骨折が見られるようになるかもしれません」
骨粗しょう症は、骨強度(骨密度と骨質)が低下して骨がスカスカになり、骨折しやすくなった状態。女性の場合、骨量は女性ホルモンの影響をもろに受ける。女性ホルモンが骨をつくる細胞と壊す細胞の働きのバランスを調節する機能を担っているからだ。
■転んで手をついただけで…
「骨量は20歳代でピークを迎え、女性ホルモンの分泌が急激に減る閉経後、骨量も急激に減少し、骨粗しょう症による骨折のリスクが高まります。50歳代以降『転んでちょっと手をついただけで手首を骨折』という女性が見られるようになるのは、骨量の減少が関係しています。ただ、そのリスクは個人差があります。ピーク時の骨量が高ければ、閉経後に骨量が減少しても骨折を起こすレベルに達するまで余裕がありますし、逆にピーク時の骨量が低ければ、早い段階で骨折を起こしやすいレベルになるからです」(善方医師)