「梅毒」の新規感染報告…ワースト2の昨年同期を94件上回る
「依然として梅毒の感染者数は増え続けており、歓楽街を抱える大都市だけでなく地方での感染の広がりも止まっていません。梅毒の新規感染者の実数は報告数の5倍ともいわれており、深刻に考える必要があります。一般の方は梅毒症状を知ることです」
梅毒の症状は、進行段階によって異なる。初期は痛みを伴わないしこりや潰瘍が感染部位である性器や肛門、口などにできる。1カ月ほどで症状は消失するが、治ったわけではない。その後、手のひらや足の裏、背中にバラ疹と呼ばれる赤い発疹が出現。これも半年ほどで消える。
「しかしその後も感染力を持ったまま病状は進行していて、全身に炎症が生じ、全身の皮膚や筋肉にゴム腫が出現、やがて脳や心臓が侵されることになるのです」
しかし、梅毒は正しい診断と治療を受ければ治る病気だ。恐れる必要はない。
「大事なことは異変に気づいたらすぐに性感染症専門医か性感染症に詳しい医師に相談し、検査と診断を受けることです。恥ずかしいからと放っておいて治療が遅れると治療が難しくなり、治療期間も長くなります」