台風24号が巨大地震の“引き金”になる? 学者が解説し警鐘
列島を襲った台風24号。週明けの通勤の足も乱れたが、こうした台風や大雨の後は、地震が起きるともいわれる。9月上旬に台風21号の接近で北海道が大雨や強風の被害に見舞われた直後、北海道胆振東部地震(最大震度7)が発生した。
武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)が言う。
「台風や大雨の気圧の変化が地震のエネルギーを放出させる“引き金”になることがあります。北海道の地震も台風と関係がないとは言えない」
たとえばポルトガル領の火山島、アゾレス諸島では、雨が降ると必ず地震が起きるという。地下のひずみになっている部分に水が染み込むことで、地中で水蒸気爆発を起こすためだ。
その一方で、ネット上では台風にまつわる“ウワサ”も。「台風がそれた場所が危ない」というものだ。2007年の新潟県中越沖地震では、直前に大型台風が本州を直撃して甚大な被害を出していたが、新潟には接近していない。
「台風や大雨そのもののエネルギーは小さいので、それだけで地震を引き起こすことはありません。台風がそれている地域で巨大地震が起きる可能性は高くないでしょう」(島村英紀氏)