著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

母体はイエズス会 神奈川「栄光学園」少数精鋭教育の強み

公開日: 更新日:

■上智学院との合併

 なお、上記の4校は2016年、イエズス会の日本での最大拠点・上智大を運営する学校法人上智学院に合併。それぞれの学校法人は解散した。イエズス会の結束強化を目指したものだが、各校の独立経営はそのまま維持されている。

 他の名門校と比較して、栄光学園には特筆すべきカリキュラムはない代わりに、「教員体制では負けない」と前出OB。ユニークな教員が多いという。その中の一人にイタリア生まれのヨゼフ・ピタウ氏という人物がいる。

 イエズス会で聖職者の道を歩んでいたピタウ氏が来日したのは1952年9月、23歳の時だった。1年半の日本語学習ののち、栄光学園で英語と社会倫理を教えるようになった。「たいへん優しい先生で、生徒からとても慕われていたと聞いています」とOBは話す。

 その後、上智大大学院や米ハーバード大大学院に留学したのち、ピタウ氏は上智大で法学部の教授に就任。68年には史上最年少の40歳という若さで上智学院の理事長に就任した。上智大で学長も務めたピタウ氏は81年秋、教皇ヨハネ・パウロ二世から要請を受けイタリアに戻った。ローマでさまざまな要職に就いたあと、04年春、ピタウ氏は再び、日本の地を踏んだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された