河野デジタル大臣の“孤立化”が急加速…自民総裁選ライバルが「保険証廃止見直し」次々言及
林官房長官は河野大臣の暴走に嫌気
林氏にしろ、石破氏にしろ、総裁選の今になって聞こえの良いことを言い始めた感がアリアリである。昨年の通常国会で現行の保険証の廃止を盛り込んだ改正マイナンバー法の成立を傍観していたクセに何を今さら、だ。
「林さんが突然、『見直し』を言い始めたのは、そもそも閣僚の一員として河野さんの暴走を面白く思っていなかったからだとか。河野さんは現行の保険証の廃止をブチ上げた当人ですし、廃止撤回を求める訴えに耳を傾けてこなかったので、さもありなんですね。世論の反発が大きい今こそ、林さんは『見直し』に言及したのでしょう」(官邸関係者)
マイナ保険証の利用促進をゴリ押ししてきた河野氏の暴走に歯止めをかけるなら、なぜ早く手を打たなかったのか。
「林さんは今回の総裁選は無理でも、次の次を見据えて、一人でもライバルを蹴落としたいはず。河野さんに反感を抱く世論の側に立つなら今がベストと踏んだのではないか」(自民党関係者)
結局は世論を味方につけるための保身に過ぎないが、マイナ保険証がいまだ利用率1割の「嫌われもの」であることもまた事実。利用率向上に躍起の厚労省は医療機関に「お役立ち情報」と称して、患者に現行の保険証の持参が必要ないと呼びかける「声かけ」を奨励する禁じ手に打って出た。
マイナ保険証に固執した強引なやり方が身内からもヒンシュクを買うとは、河野氏の孤立は深まるばかりだ。
◇ ◇ ◇
3度目の自民党総裁選挑戦となる河野太郎デジタル相だが、かつての国民的人気はどこへやら。脱原発は棚上げ、裏金議員にも大甘の変節ぶりに加え、「解雇規制緩和」への強気発言に国民からの反発も強まっている。●関連記事【もっと読む】『河野太郎氏の「解雇規制緩和」強気発言にSNS《自民党議員からクビに》のド正論』で詳報している。