失職決断の兵庫県・斎藤元彦知事やっぱりヤル気満々 出直し選挙で「同情票」狙いの勝算
■候補者乱立なら「まさか」の…
出直し選挙は11月10日か17日になる見通しだ。すでに各党は対抗馬探しに着手。「自民は県幹部を立てたいが受けてもらえていない。立憲は前尼崎市長の擁立案が出ている。維新も独自候補を立てたがっている」(県政関係者)という。斎藤知事に勝算はあるのか。
「さすがに勝てないと思いますが、候補者が乱立したらまさかの展開があるかもしれない。淡々と好青年を演出し、同情票を稼ぐ。侮れない気もします」(横田一氏)
知名度は抜群だ。悪名は無名に勝る。いまや顔と名前を知らない県民はいない。政党の支援を受けず組織がない中、選挙活動で広大な兵庫県を回るのはとても無理とはいえ、都知事選であの石丸伸二氏がやったようなネット選挙で票を稼ぐつもりか……。
選挙のプロはどう見るのか。長年、自民党の選挙対策に携わってきた元党事務局長で「選挙・政治アドバイザー」の久米晃氏はこう言う。
「勝てる見込みはないでしょう。パワハラやおねだり以上に、職員2人の命が失われたことを県民は忘れていない。対抗馬も乱立しないのではないか。今回の選挙の争点は、斎藤氏にイエスかノーかです。乱立させて負けるようなことがあったら、県議会の責任が問われる。最終的には候補者を調整することになると思います」