著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

ワタミが「サブウェイ」買収も…マックと肩を並べる国内3000店への道筋は険しい

公開日: 更新日:

 このため居酒屋事業への新規投資を原則凍結する一方、新たな業態開発を探っていた。ただ14店を出店した唐揚げ店はブーム終焉とともに失速。今回、海外有名チェーンのブランドを取り込むことで「再成長を期す」(関係者)。唐揚げ店はサブウェイに転換する方針だ。

 だが3000店への道筋は険しい。サブウェイでは火や油を扱わない。このため「大規模な厨房設備や店舗スペースが不要で低コストで出店できるのが強み」(外食業界幹部)だ。

 とはいえその分、顧客に提供できるメニューは制約を受ける。人手不足も逆風だ。新規出店しても働き手を確保できなければ運営に支障を来すことになるのは歴然だ。

 加えて競合の動きも激しい。

 9月に米ファンドの傘下に入った日本KFCホールディングスでは現在約1200店の「ケンタッキーフライドチキン」を1000店上積みする方向で出店候補地の選定を進めているとも取り沙汰されている。

 出店競争で大きく後れれを取ることになれば、市場の片隅で埋没してしまうリスクも拭えない。

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