イランのイスラエル報復に「強い非難」…岸田政権の露骨な“名誉白人”外交ここに極まれり
イスラエルには評価控える
確かに、イスラエルはイラン大使館の空爆について肯定も否定もしていない。しかし、米国防総省のサブリナ・シン副報道官は2日の会見で、空爆について尋ねた記者に「イスラエル政府に尋ねた方がいいでしょう」と答えた。暗にイスラエルの関与を認めているにもかかわらず、日本政府はイスラエルの動きには「確定的な評価」を控えつつ、欧米と一緒になってイランに自制を求めているのだ。
「大使館空爆へのイスラエルの関与は衆目の一致するところであり、日本政府はイスラエルを名指ししないまでも『中東の情勢悪化を憂慮する』と表明すべきでした。それもなしにイランの報復攻撃だけを『強く非難する』のは、ダブルスタンダードではないか。日本の外交原則のひとつは『アジアの一員としての立場の堅持』ですが、今の外交姿勢はとにかく欧米に右倣え。広く考えれば、アラブ世界もアジアを構成しており、日本がアジアの一員として見せるべきは“名誉白人”の姿ではないはずです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
国賓待遇の訪米を終えた岸田首相は、「日米が大切なグローバルパートナーであることを示すことができた」と大ハシャギ。“名誉白人”も極まれりである。