韓国という国がなぜか羨ましい…大統領の暴挙にすぐ立ち上がった市民の意識

公開日: 更新日:

 しかし、尹や、リベラルな野党政権ができれば冷や飯を食うといわれる軍が、クーデターを起こす可能性はゼロではないといわれる。たった一人の暴君が暴走すれば民主主義はもろくも崩れ去るのだ。

 ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンは「少年が来る」で光州事件について書いている。ハンは今回の事態を見て、「死を迎えた無辜(むこ)の人々の魂が現在の人々を助けようとしているような、亡くなった『少年』が返ってきているような感覚」をもったと語っている。

 過去に学び、二度と過ちを繰り返さないために立ち上がる市民がいる国。過去に学ばず、悪政にも市民が立ち上がらないこの国。

 尹は即刻退陣すべきだが、危機を察知して行動に移す多くの市民たちがいる韓国を、私は羨ましく思う。(文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ