ベテラン絶好調が足かせ 阪神は今年も「Aクラス」が限界
■ノックでミスしてもヘラヘラ
「中堅、若手の底上げがうまくいったとは思えない」とは、某阪神OBだ。
「今キャンプは、近年で一番見どころがなかったと思う。野手では今成と新井良、投手では秋山が成長を感じさせたが、伊藤隼、西田、岩本、歳内らチームを背負っていくべき選手はただ練習をこなすだけ。自分のアピールポイントを見いだせないままだった。ベテラン勢を超えてやろうという気概も見えてこなかった。今季も新井貴、福留らベテランに頼らざるを得ない。メンバーが昨年と代わり映えしないんじゃ、『打倒巨人』は厳しいと言わざるを得ない」
問題は、選手を導くべき首脳陣にもある。
ベテランが今の時点で調子がいいといっても、1年間通しては体力が持たない。だからこそ、中堅、若手の底上げをしないといけないはずなのに、「首脳陣が全く緊張感を持たせていない」(マスコミ関係者)ともっぱら。ある外野手なんて練習でミスをしてもヘラヘラ笑っていたほどだ。
「和田監督は契約最終年。負けが込めば一気にストーブリーグに突入する。育成なんて言っていられません」(前出のOB)
かくして和田阪神は例年と同様、ベテランと心中する。新井貴と福留がフル回転で大活躍してくれればいいが、そこが見どころと言われちゃ、今季の阪神、夢も希望もあったもんじゃない。