気持ち入らず3敗目…OBも心配する阪神・能見“心のしこり”
「“しこり”は大きいんじゃないですか」
ネット裏に陣取るある球団の007が、9日の巨人戦に先発した能見についてこう言った。五回2死まで無安打投球だったエースが突然崩れた。六回に1点を失うと七回には3失点。7回4失点でマウンドを降りた。「1失点で止めたかった」と唇を噛んだ能見だが、前回登板のヤクルト戦(3日)でも七回まで1失点と好投しながら、八回に4点を奪われ敗戦投手になっている。
「好投から一転、終盤に崩れるのは、スタミナ不足よりも、精神面が影響しているのでは」とは、阪神OBの福間納氏(評論家)。そして冒頭のスコアラーは、「昨年から続く球団への不信感が本来の粘り腰の投球ができない一因になっているのかもしれない」と、こう続けた。
■粘れない投球の裏に何が?
「本来能見はスタミナもあるし、昨季のQS(クオリティースタート)率(6回3失点以内)は80%と高い。走者が得点圏にいてもアッサリ打たれない。粘りの投球ができる投手です。それが今年は一気に崩れることが多く、どこか気持ちが入っていない印象です。昨年、広島とのCSファーストステージで先発できず、オフの契約更改では今年国内FA権(8年)を取得するにもかかわらず単年で契約。本人が『複数年の提示はなかった』と話していた。今オフはFA移籍も噂され、モチベーションは決して高くないとみています」