解説者・武田一浩氏が指摘する松坂大輔「ローテ入り」の課題
■力みから制球難
松坂はこの試合の前まで計17試合、29回3分の1を投げ、防御率2.45、被打率1割3分9厘。まずまずの数字を残しているとはいえ、前出の武田氏はこう言った。
「今季は投げる時の右腕の位置が、肩のラインまで上がっている。腕もしっかり振れているだけに、カーブも有効に決まっています。緩急が使えるようになり、投球の幅も広がった。故障する前と比べたら雲泥の差ですが、課題はまだある。テークバックの際、顔を後ろに振るのは矯正すべきです。思ったようにボールが走らず力んでしまうのでしょうが、これでは制球は定まらない。球数を抑えるためにも顔が動かないように工夫した方がいいでしょう」
本格的なローテーション入りは、課題をクリアしてからでも決して遅くない。