遠藤頼みで客寄せも…協会幹部ヒヤヒヤ「いつ実力バレるか」
「遠藤? ありゃあダメだよ。横綱どころか、大関だって無理さ」
名古屋場所前、ある放送関係者はこの言葉を聞いて耳を疑ったという。相手は現役の協会幹部。それがよりによって、看板力士をくさしたのだ。
相撲協会は営業面で平幕の遠藤(23)に頼りきり。入門1年5カ月で携帯ストラップなどの個人グッズを作り、国技館の前には女性ファンが遠藤にお姫様抱っこしてもらった写真を撮れるパネルを設置。4月の春巡業では、石川県出身の遠藤にとって縁もゆかりもない群馬巡業の宣伝活動にも使った。
これだけ人気にあやかりながら、肝心の実力は見掛け倒しの「張り子の虎」だという。少なくとも親方連中のほとんどはそう思っている。初土俵から所要3場所での新入幕は、史上最速のスピード出世。もっか6場所連続平幕とはいえ、先場所は横綱鶴竜を破り、金星を挙げているにもかかわらず、だ。
遠藤の弱点はパワー不足と体重の軽さ。立ち合いの圧力は弱く、146キロの体重も幕内では軽量級の部類だ。それでも土俵には、135キロの小兵ながら横綱に出世した日馬富士もいる。立ち合いの弱さも、稽古と実戦経験次第で補えるのではないのか。