幹部の「裏金問題」お咎めなし いまだ身内に甘い相撲協会
■相撲協会の運営には税金も使われる
相撲協会は今年に入ってから正式に公益財団法人に移行した。つまりは税制上の優遇措置を受けている団体だから、結果として国民が汗水垂らして納めている税金の一部を使って運営していることになる。特定業者からのリベートなど言語道断なのに、返したんだから問題ないだろうと開き直っている。盗んだ物を返したって泥棒は泥棒だ。
「相撲界はそもそもゴッツァン体質。物をもらえるのが当たり前と思っているうえ、内輪だけでやっている分、なれ合いもヒドい。自浄作用がないから、ある意味、政治家以上に汚れてるし、面の皮も厚い。彼らは怖いものなしなんですよ」(前出の吉川氏)
事件の調査をした危機管理委員会は、相撲協会内に設置されている組織。ただでさえ自浄作用がないのだから、「聞き取りやメールのチェック」といったところで本気で腰を上げるとは思えない。調査自体、信用できないし、身内に甘いのは当然として、今回の裏金問題を徹底的に糾弾してしかるべきスポーツマスコミまで、相変わらず沈黙を守っているのはなぜか。扱ったとしても「現金受領問題不問」の見出しでベタ記事程度。中にはこの問題に関して一行も触れないスポーツ紙もあった。