安楽が敗退 巨人「フロントがっくり」「原監督ニンマリ」の理由
最速157キロを誇る剛腕の短い夏が終わった。今秋ドラフトの目玉候補のひとり、済美の安楽智大(3年)が24日、愛媛大会3回戦で5安打4失点。11三振を奪うも、県立の東温に1-4で敗れた。昨春のセンバツで5試合772球を投げて準優勝。甲子園を沸かせた右腕の敗退は、ドラフト戦線にも影響を及ぼしそうだ。
昨秋に右ヒジを故障しているだけに、プロ球団からは「甲子園で酷使されずに済み、将来のためにはかえってよかった」という声も上がる。が、原沢球団代表兼GMが2回戦を視察し、「上位候補」とした巨人にとっては痛しかゆしの敗退だ。
さる球団関係者がこう言うのだ。
「リーグ連覇しても、現在首位にいても、今年の球宴ファン投票で選ばれたのが阿部ひとりという現状もあり、球団内には“スター待望論”がずっとある。かつては松井秀喜、最近ではダルビッシュやマー君…。彼らの人気には、若くて伸びしろが大きい高卒で、元甲子園のヒーローという抜群の知名度が下地にあった。安楽がブレークしたのは2年春。やっぱり3年夏の大会の活躍がプロ入り後の人気面にも大きく反映するという考えが球団内には根強いんです」