茨城・藤代の菊地一郎監督に聞く「県立校のスカウティング」
――そもそも監督は龍ケ崎一高から法大を経て、松丘、守谷、そして藤代と県内の高校を転々としている。転勤が多いと大変じゃないですか?
「茨城の県立は10年で転勤というのがあるので大変です。私学は職員としてひとつの学校でずっと指導ができますが、僕らはできません。ただ、監督が転勤したら部が弱くなるというのは、監督として一番の失敗だと思っています。それくらいの組織しかつくれなかったんだと。応援してくれる後援会も大切にしながら、いずれ自分がいなくなっても、次の人に組織をつなげていかないといけない。それが僕の高校時代の恩師である持丸修一監督(現専大松戸高監督)が就任してから、5回の甲子園出場につながっていると思う。僕の前任(張替監督)は野球経験がないのに甲子園に導いている。だから持丸先生のつくった形を壊さないようにと思って常にやっています」
――3年前も常総、霞ケ浦に勝って夏の甲子園に出ていますね。
「(きっぱりと)正直、2校には分が悪い感じはないですね。かなわない相手という感覚ではやっていません。予選で常総と戦っても、やっぱり私学特有のプレッシャーがあるんですかね。そういうものを感じました」