長野、亀井はまだ“手負い” 巨人は広島に連勝も余裕なし
首位巨人が2位広島に連勝し、ゲーム差を3に広げた。立役者は前日に10試合ぶりにスタメン復帰した長野久義(29)。井端の適時打で2点を取って逆転した五回、なおも1死一塁で、雨が降りしきる前橋の夜空に特大2ランを放った。巨人はこの回一挙4点。広島先発エース前田を沈めた。
試合後、「その前に井端さんが走者をかえしてくれたので楽に打席に入れた。まだフルに出てないんで、フルに出たらしゃべります」と報道陣を制した長野は、七回の攻撃終了と同時に交代。痛めた右ヒザはまだ決して万全ではない。
同じく前日に左太もも裏の肉離れから復帰した亀井も同様で、試合前には広島の某選手がこう言っていた。
「2人とも全力で走れてないでしょ。故障箇所をかばいながらプレーしているのは、こっちから見ていてもわかった。塁に出ても、抑え気味に走っている。相当ムリして出てきたんじゃないですかね。巨人にも決して余裕はないという証拠。必死に食らいついていけば、まだまだチャンスはあると思います」
実際、巨人のチーム関係者によれば、長野も亀井も本来なら復帰にもう1、2週間の猶予が必要だったものの、本人たちにもベンチにもそれを待つだけの余裕はなかったという。連敗した広島にもまだ、付け入るスキはある。