FA市場の台風の目? 広島の「スーパーサブ」に他球団垂涎
ライバル球団の編成担当から、結構な人気があるらしい。広島の木村昇吾(34)のことである。
7日のDeNA戦では1番一塁でスタメン出場し、3安打の活躍を見せたこのベテランは今季、国内FA権(8年)を取得。木村本人は「先のことまで考えられない。終わったらゆっくり考えたい」と話し、球団の鈴木本部長も「貴重な戦力」と引き留める方針だが、「年俸3100万円と格安でCランク。結構人気を集めると思う」(セ球団編成)と、高い評価を得ている。
02年のドラフト11巡目という超下位指名で横浜(現DeNA)に入団した「松坂世代」。投手と捕手以外はどこでも守れるユーティリティー性、堅実な守備がウリの「スーパーサブ」は、08年に広島移籍後から着々と出場機会を増やし、昨季は62試合出場ながら打率・325と打撃も開眼。今季もここまで打率・296。控えではもったいないくらいの活躍を見せているが、広島の遊撃は新人の田中が成長。二塁は菊池、三塁には梵がいるため、守備固めなど出場機会が限られているのが現状だ。
「アッサリと広島残留が決まるかもしれないが、中日、ヤクルト、西武、オリックスは二塁手もしくは遊撃手が欲しいだろう」(前出の編成担当)
遅咲きの万能選手がFA市場の「台風の目」になるかもしれない。