横審も「態度悪い」と批判 横綱白鵬なぜ“裸の王様”と化した?
大相撲九州場所は横綱白鵬(29)の32回目の優勝で終幕。これは、昨年1月に他界した「昭和の大横綱」大鵬と並ぶ歴代最多タイの優勝回数だ。しかし、横綱としての「品格」となると、先人の足元にも及ばない。
最近は懸賞金の受け取り方も荒く、今場所8日目には土俵下に落ちた照ノ富士の背中をダメ押しした。たまり席で相手を後ろから突き飛ばして転ばせようものなら、観客が巻き添えになりかねない。幸い、照ノ富士が片手をつきながらこらえたから惨事は回避されたものの、白鵬のダメ押しは日常茶飯事だ。
立ち合いでの度重なる張り差しにも、非難の声はある。11日目の豪栄道戦でも、立ち合いの際に左で張って、右ひじでかち上げた。千秋楽で今場所を振り返った解説の舞の海には、「なりふり構わず勝ちにいった」と評された。
場所後恒例の横綱審議委員会でも、白鵬の「品格問題」が話題に上がったほどだ。
■「角界のお父さん」がコロコロ変わり…
涙ぐんで応じた優勝インタビューも唐突だった。「この国の魂と相撲の神様が認めてくれたので、この結果があると思う」と言うと、明治初期の断髪令で次々と武士がマゲを切る中、当時大蔵卿だった大久保利通が明治天皇に「相撲だけは許してやってほしい」と申し出たことに言及。「伝統文化を守ってくれた天皇陛下に感謝します」と続けたのだ。