相撲協会のタニマチであるNHKは、大相撲中継の後に、白鵬のこれまでの優勝の軌跡を録画で流し、「偉大な記録」を褒め称えていた。大鵬は天国でその映像をどう見ていただろうか。
35代横綱の双葉山は連勝が69で途絶えた時、「我いまだ木鶏たりえず」という言葉を残した。昔の日本人は横綱に男としての理想を求め、言動を手本とし、尊崇の念を抱いてきた。
それが今はどうか。暴力事件で引退を余儀なくされた朝青龍は、優勝回数が増えるにつれて不遜な態度になっていった。誰も忠告できず、お山の大将は土俵を追われた。
それでも協会が、外国人を大相撲の世界に引っ張り込んで収益をあげる図式は今後も変わらないのだろうか。