理由は「男気」じゃない 黒田広島復帰にヤ軍の“優柔不断”あり
けれども、今回は見送った。つまり黒田にはそれだけの価値がないと判断したということだ。クチでは再契約を熱望していると言いながら、正式なオファーは出していないという話もある。いまだに先発ローテが埋まらず、猫の手も借りたいヤンキースが黒田を見限った。2月で40歳になる黒田の実力やコンディションをどこよりも把握する球団が獲得に及び腰だった事実は、本人の気持ちを激しく揺さぶったに違いない。
黒田は以前から「バリバリやっているうちにカープに帰りたい」と話していた。21億円超の年俸を手にしても、今季メジャーでボロボロになってしまえば「公約」を果たせないばかりかイメージにも傷が付く。それがひいては引退後の人生にも関わってくる。だったら、まだ完全燃焼してはいない今オフ、広島に戻った方が得策――。
そんな損得勘定が働いたようだ。