解説者感覚抜けず…SB工藤監督に「孫子の兵法」のススメ
「アタマの中はまだ解説者だから育成やトレーニングのことばかり気になるんでしょうね」
某テレビ関係者がこう語るのが、ソフトバンクの工藤公康監督(51)のことだ。
11日に都内で行われたトレーナーを対象とした講演では、シーズンの抱負として「選手育成を一番大事にしたい。二軍、三軍選手を育てたい」と断言。そのうえで、全選手の故障歴を調査しながら、各選手のトレーニング法を考えていくことを明かした。
29年間という長期にわたって現役を続けた工藤監督。選手に一日でも長くプレーを続けてもらいたいという思いがあるからかもしれないが、「一軍監督」が育成ばかりに重きを置くスタイルでいいのだろうか。
元巨人投手コーチの高橋善正氏は「二軍監督やコーチ、トレーナーならともかく、一軍監督が育成を考える必要はない」と言ってこう続ける。
「一軍の監督というのは現有戦力を使ってペナントレースをどう戦い、故障した選手の代わりにどんな選手を補充して使っていくのかを考えるのが仕事です。工藤監督は引退後の解説者時代に大学などでケガをしない体づくりの勉強をしたから、そういうことをチームに取り入れたいのでしょう。今の選手は自らトレーナーを雇う者が多いように、体のケアに関しても意識が高いし、そもそも体やトレーニング法は専門家に任せるべきです」
工藤監督は指導者経験がないのだから、今は「指揮官」について猛勉強すべきだろう。