協会“紛糾”必至 アギーレ八百長疑惑の問題はむしろ「解任後」
■解任でも「任命責任」は問われない可能性
アギーレ監督解任となった場合、当たり前のことだが「任命責任」が問われる。アギーレ監督と折衝を重ね、監督就任にこぎつけたのは原博実JFA専務理事(56)と原専務理事の懐刀・霜田正浩JFA技術委員長(47)。この2人には「責任を取って辞めてもらう」という声がJFA内には根強いが、ここにきてJFAに大きな影響力を持っている元会長の川淵三郎JFA最高顧問(78)の「原は仕事ができる」のツルの一声があり、2人とも任命責任を取らなくて済むとみられている。
「もちろんアギーレ監督一人をクビにしても、世論は納得しないだろうし、八百長疑惑で日本代表、Jリーグのスポンサー企業が『イメージダウンも甚だしい。適切な処置を取って欲しい』と代理店を通してJFAに注文を付けている。そこでJFAは、来年3月まで任期が残っている大仁会長に詰め腹を切らせることにした。アギーレ監督解任と同時に身を引いてもらい、八百長騒動の鎮静化を図ろうというワケです」(前出の関係者)
歴代協会会長の会見を何度も取材した記者によると、大仁会長というのは「典型的な昼行灯タイプ。決断を迫られても煮え切らない態度しか取れず、人とのコミュニケーションを取るのも苦手なので、記者会見のひな壇で報道陣から質問を受けるのも大嫌い」。大仁会長自身が今の状況に辟易しており、会長を辞することに躊躇はしないというのが、周囲の見立てだ。