直球150キロ 高卒新人西武・高橋光に「安楽以上」の評価
ある球団の投手コーチに言わせると、高卒ルーキーのほとんどはキャンプで「お客さん」だという。
「だってそうでしょう。3年生は夏の大会が終わる8月に引退。国体までプレーしたとしても、10月中旬には野球漬けの生活から解放される。いきおい、羽も伸ばすし、遊びだって覚える。2~4カ月間、まったくといっていいくらい体を動かさずに1月の新人合同自主トレを迎える選手がほとんどなんです。キャンプといっても体づくりから始めなきゃならないケースが圧倒的に多い」
そんな中、初の実戦で152キロの速球を投げたのが西武のドラフト1位ルーキー高橋光成(前橋育英)だ。18日、高知で行われた阪神との練習試合に先発。高校時代の自己最速を3キロ上回る152キロの速球で1回を1安打無失点に抑えた。
高校2年生ながら一昨年の夏の甲子園の優勝投手。その後、右ヒジを痛めていたものの、回復するどころかさらにスケールアップ。高卒ルーキーがこの時期に実戦で150キロを連発するのは、夏の大会後も地道にトレーニングを続けていた何よりの証しだ。
高卒ルーキーで注目されている楽天の安楽(済美)は、二軍監督からも体力不足を指摘されている。知名度では安楽に劣っても、一軍でバリバリ投げるのは高橋の方が早そうだ。