弟子入り志願者も 阪神若手好投の陰に“師匠”呉昇桓の助言
「これからますます評価を上げそうだね」
阪神OBが22日の中日戦で3回無失点に抑えた高卒5年目の岩本輝(22)の投球を見ながらこうつぶやいた。
「岩本が成長を見せているのは、1月のグアム自主トレで『指導役』になった呉昇桓のおかげだよ。現状では制球に苦しむ藤浪よりも安定感があるといっていい。阪神は先発5、6番手が固定できていないだけに、岩本が先発ローテに割って入っても不思議ではない。しかも、岩本と同じく呉について行った大卒3年目の金田和之(24)も才能開花の兆しを見せている。2人が先発ローテ入りするようなら、指導者としてもかなりの力を持っていることになる」
岩本と金田は1月、呉のグアム自主トレに約10日間帯同した。外食はせず、自炊生活で栄養面にも配慮。ここ2年間勝ち星がない岩本は呉から、「食事量を増やすように」と指摘されたという。身体と技術については、バーベルを肩で担ぎ、投球時の下半身の動きを繰り返すトレーニングで下半身を強化。約3キロのビルドアップに成功した。岩本が「体重移動の仕方を教えてもらった」と言うように、軸となる右足をより強く蹴り上げるフォームにマイナーチェンジした。