ロッテ京大投手田中の「二軍落ち」に阪神フロントなぜ安堵?
ロッテの「京大クン」こと田中英祐(22)が18日のソフトバンク戦でオープン戦初先発。4回4安打3失点というほろ苦い結果に終わった。
大学の卒論提出の影響などで調整が遅れていたこともあって、初回は2死無走者から本塁打を含む3連打で3点を失い、プロの洗礼を浴びた。それでも二回からは最速147キロの直球とキレのあるスライダーを軸に相手打線を翻弄。三、四回は3者凡退に仕留めたものの、試合後に伊東監督から「いろいろと勉強することもある」と二軍行きを通告された。
「プロはミスを見逃してはくれないと肌で感じました。でも、自分の中では何かを得られたと思います」とは田中。試合後は肩を落としたものの、この日の投球に冷や汗をかいていたのは阪神のフロントではあるまいか。
昨年のドラフト前、阪神は南信男球団社長が田中と同じ兵庫・白陵高出身とあって、早くからこの地元の秀才右腕の獲得に動いていた。ところが、最終的に「彼の実力を考えれば、ドラフト3位以下で獲得できる」と判断。2巡目までの指名を見送った。その動きを読んでいたロッテにドラフト2位で指名された田中はその後、「京大クンフィーバー」を巻き起こしたのである。