貧打で勝ち星プレゼント…広島は他球団投手陣の“再生工場”
前日の猛打はどこへやら、だ。
30日、DeNAに0-1で零封負けした広島。これでここ6試合中4試合が無得点という体たらくである。29日は日本球界復帰後未勝利の高橋をメッタ打ちにしたものの、この日はDeNA先発の三嶋に8回わずか2安打。試合前まで防御率5.32、1勝1敗だった投手に、今季2勝目をプレゼントした。
広島のチーム得点69はリーグワースト。この貧打線の恩恵にあずかっているのが他球団の投手陣だ。DeNAとの3連戦初戦となった28日も、0勝2敗だった久保が8回無失点の好投で今季初勝利。26日にも阪神の能見に今季初完封となる2勝目を献上している。さらにさかのぼれば、援護に恵まれなかったヤクルト石山が今季初白星を挙げたのも15日の広島戦だった。
不調や不運で勝ち星から遠ざかっている投手でも、広島戦なら勝利投手に早変わり。相手からすれば、「再生工場」さながらなのだ。
もちろん、広島投手陣からすればたまったもんじゃない。この日も8回1失点の野村を見殺し。チーム防御率2.28はリーグ2位でも、打線が打てなきゃ勝てる試合も勝てない。「バカ勝ち競り負けは弱いチームの特徴」とはいえ、今の広島では投打を同じチームでくくるのは酷というものだろう。
そろそろ広島投手陣は打線にブチ切れてもいい。