今季最短KO…広島・黒田を泣かせた「狭いストライクゾーン」
先日、中日の達川光男チーフバッテリーコーチもこう言っていた。
「開幕当初は選手がエーッという表情を見せて見逃し三振をすることが多かった。ビデオで確認したら、(ストライクになったボールが)ストライクともボールとも取れるものが少なくなかったが、最近は見逃し三振が減って、審判は(ゾーンに)きっちりとストライクを取っているように感じる」
ライバル球団のスコアラーもこう言う。
「黒田はボールを微妙に動かしながら、バックドア、フロントドアといわれるようにツーシームを左右高低のコースに制球して打者を打ち取ってきた。ストライク先行を徹底して常に投手有利のカウントをつくるからそれが打者にプレッシャーをかけていたわけです。ストライクゾーンの広さがいよいよ黒田にはプラスに働いていた。ただ、ここ最近は微妙なコースのボールがストライクを取ってもらえないことが増えつつある。開幕から3試合の平均奪三振数が5.7個あったのが、4月末からのここ3試合は1.3個に減ってもいる。球威で勝負するタイプではないだけに、これからは簡単には抑えられないと見ている」
顔に大粒の汗をかくシーンが増えそうだ。