快進撃のDeNA 評論家とVメンバーが指摘する「優勝への課題」
■夏場以降、体力と気力が持つか
評論家の野口寿浩氏は、「まだチームを見極めるには時間が必要。捕手は黒羽根、高城、嶺井がいて正捕手が固定できていない。投手ごとの捕手起用でもいいのですが、正捕手が固定されると、チーム全体の安心感が違ってくる。また先発投手も山口をはじめ、いい投球をした次の登板で打ち込まれるなど、安定感に欠ける。ここが改善されるかどうかが今後のカギを握ると思う」と、指摘する。
一方、前出の山崎氏は、「当時の阪神や近鉄とは打線の構成が違う。今のDeNAの方がバランスがいいのではないか」とこう続ける。
「投手力に多少の不安はあるが、昨季までと違い、1点差試合をモノにしているし、逆転勝ちも多い。抑えの山崎康をはじめ、セットアッパーの田中という軸がいることが大きい。1番の石川を筆頭に足を絡めて効率良く得点を挙げているし、日替わりでヒーローが出ているのは、チーム全体で戦えているからこそ。『先発が点を取られても、2~3点ならひっくり返すことができる』『九回まで粘れば勝てる』『相手よりも1点でも多く取れれば勝てる』というムードがチームに出来上がりつつあると思う。故障者が続出すれば話は別だが、今季はガタガタと落ちていくことはないだろう」